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さあ、事が大きくなる前に引き上げるぞ!ランデブー地点は八番街ステーション! 各自単独行動だ!みんな必ず戻って来いよ!」 「お、おい!ちょっと…」 ふと我に返ったクラウドが漏らす。 「報酬はアジトに無事帰れたらだ!」 各自が目的地へとバラバラに散り始めた。 駅へ向かおうと歩き始めた途端、突然一人の女性が声をかけてきた。 「ねぇ、何があったの?あなた知ってる?」 一瞬、何と答えようか迷ったがふと女性が持っている花に視線がいった。 「花か、珍しいな」 「あ、気に入ってくれた?1ギルなんだけど、どう?」 どうしようかと考えたが、珍しいので買うことに決めた。 「嬉しい。ありがとう!」 クラウドは照れたのか少し頬をぽりぽりかいたが、早々にここを立ち去ろうとした。 「アンタ…気をつけるんだ」 その女性はえっ?と不思議そうな表情を浮かべたがクラウドは立ち去ってしまった。 (何だろう、あの人とはまた会える気がする…) 足を速め、急ぎ駅へと向かう。駅が見えて初めてきたとき突然声をかけられた。 「おい!そこの男!止まれ!」 チィっと舌打するクラウド。こんなにも早く兵士に見つかるとは。 「悪いが…お前らに付き合ってる暇はないんでね!」 走り出すクラウド。後方では兵士達が叫んでいるが耳には入らない。 だが、兵士は次々と集まり、クラウドは追い詰められてしまった。 ふと後方を見るクラウド。追い詰められたクラウドの場所は橋の上で下には線路が走っていた。 遠方に列車が見えた。兵士達が何かしゃべっているがクラウドには聞こえていない。 「いまだ!捕らえろ!」 兵士達が一斉にクラウドを抑えにかかったが、クラウドは後方へとジャンプし、橋から落下した。 そう…走ってくる列車へと飛び乗ったのだ。 過ぎ去ってゆく街並みを眺めつつ、ふぅと溜息を漏らす。 「傭兵も楽じゃないな…」 FF7 5
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ガードロボットであろう大きなマシーンが二人の頭上を掠めるように落下してきた。 「本格的にくるぜ」 クラウドはこくりと頷くと、背中に差してある大剣を抜き構えた。 「おらぁぁぁぁ!!」 バレットが猛獣のように怒鳴り散らし腕のマシンガンを一斉にぶっ放す。 クラウドは背後にまわりこみ、マシーン後方から斬撃を加える。 マシーンが背後のクラウドへと方向転換し、体当たりを試みる。 咄嗟に上空へと舞い上がり回避するクラウド。そして落下しつつマシン中央部を切り裂く。 大破するマシーン。プスプスと音を上げ回路が切断されたのだろか停止した。 「強いじゃねぇか!元ソルジャーってのもほんとうみてーだな」 「当たり前だ」 これくらい朝飯前と言わんばかりのクラウド。ははっと笑うバレット。 だが安息も束の間、警報が鳴り出した。 「しまった!警報装置が作動したか!急いでここを出るぞ!」 二人は急いで元来た道を戻り始めた。 「あれは…ジェシー!」 先程、脱出経路を確保すると言い、待機していたジェシーが足をもたつかせている。 「大丈夫か?」 声をかけるクラウド。 「ごめん!ちょっと足くじいちゃっただけだから!心配しないでも大丈夫!」 本当は大丈夫じゃないのだろう。ジェシーは足を引きづりながら引き返してゆく。 待ち合わせ場所であったブリッジへと到着した一行。 「できたわ!下がって!脱出しましょう!」 ジェシーの合図と共に、逆方面の八番街方面へと走る。 「これでよかったんだよね…」 「星の命、少しは延びたかな…」 崩れ落ちてゆく瓦礫を見ながら漏らす面々。なんだか、ちょっと後ろめたい気持ちで。 そんな中一人、クラウドは遠くを見つめていた。 (あの声は誰だったんだ?あれは幻聴だったのか?…いや、たしかに聞こえていた…) FF7 4
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「…!気をつけろ!」 クラウドの一声で身構える一同。 「我社の兵器開発部の試作機動兵だ。キミ達は戦闘データの実験台となってもらうよ それでは失礼」 プレジデントが喋り終えると、取り巻きの兵士と共に去ってしまった。 「とりあえずコイツを何とかしねぇとな」 瞬時、クラウドが上空へと舞い上がった。 「ティファ!俺にサンダーを唱えるんだ!」 突然のことで驚いたが、すぐに頷くとサンダーを唱えた。 上空に翳したクラウドの大剣に雷の力が宿る。雷を帯びた大剣は一心不乱に振り下ろされた。 雷に弱いからであろう、マシーンが感電したせいか動きが鈍くなっている。 「うぉぉぉおおおお!」 バレットはマシンの足元めがけてマシンガンをぶっ放した。 痛烈な爆発音と共にマシーンの脚部が大破する。 「これでもくらえ!」 ティファが手榴弾を投げつけ、追い討ちをかける。 「とどめだ!」 クラウドがマシンへ向かい一直線に進んでゆく。そして『凶』の字を描く様に切り刻んでゆく。 もはや原型もないくらいにボロボロになったマシーン。 だが、いち早く異変に気がついたのはクラウドだった。 「二人とも離れろ!!」 クラウドの声と共に自爆したマシーン。そのせいで足場が抉り取られている。 マシーンに近接していたクラウドの足場が抉られ、宙ぶらりの状態となってしまった。 FF7 16
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「今回は私も参加するわよ!」 前回参加できなかったからだろう、いつも以上にティファが張り切っている。 「今回の標的は伍番魔光炉だ!詳しい説明は列車の中でな!」 「クラウド!今日もがんばろうな!」 「今日は足手まといにならないようにがんばるね!」 みながクラウドを頼りにしている。頼られていることが嬉しいのか恥ずかしいのか クラウドは少し照れた表情で下を向く。 「おっと忘れてた!今回はウェッジも同行するぜ!」 ウェッジと呼ばれた男が挨拶をする。 「クラウドさん、今日はよろしくたのんます!」 「ああ…」 相変わらずなクラウドの返答に苦笑する面々。 「…んでよクラウド。我ながら情けねぇんだがオレはマテリアの扱い方がよくわかんねぇ! オマエなら詳しいだろうからちっと教えてくれ!」 「やれやれ…少々長くなるがしっかり聞いてくれ。マテリアというのは…………… マテリアとは『material(素材・材料)』が原語で、そこから派生している。 この世界を取り巻く生命の流れ『ライフストリーム』中の様々な故人の知恵や魔力が宿っている。 それらが圧縮されたのがこのマテリアであり、見た感じは宝石のようである。 大きさは手の平に収まる程度で非常に扱いやすい。といっても様々な種類があり、中には素人では扱えないようなものも。 これらマテリアを武器や防具の穴にはめ込み、自らの精神と連動させて効果を発揮する。 人によって異なるが、精神への負担が大きいため過度の使用は危険である。 …………というわけだ」 「ぜっんぜんわけわかんねぇ!マテリアの管理はオマエに任せる!!」 まぁ、そうだろうなというような表情のクラウド。 「それじゃ出発だ!マリン!留守番頼んだぜ!」 「お留守番任せたわよマリン。それじゃあね!」 FF7 12
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― ris neoles io, ris steric getie-l-lement Iveia, Ee nes ―夢見る吐息、千々なる欠片の黄昏たちよ Armadeus U E wi nes bran sraghch. tiein jas lef Selah, omnis elah ... deus arma? アマデウス:汝、雄々しき龍。セラの右身、移ろう者よ。……なぜ牙を剥く? Miqveqs O E wi nes neoles veqlem,. chein jas lef Selah, hec omnis elah ... deus vequ? ミクヴェクス:汝、夢見る蛇。セラの左身、移ろわざる者よ。……なぜ立っている? Heckt Te E wi nes Laspha -di- hec Zerah. E nes Ema lef Selah, ilmei elah ... deus hec? ヘケト:汝、主であり母でなき者。セラの意思、大いなる者よ。……なぜ否定する? Armariris En E wi nes towle leide. E nes elah feo vilis Selah pheno tes Selah solit ... deus ele? アマリリス:汝、はかなき花。セラの愛(名)と孤独とを知る者よ。……なぜここにいる? E nes Neightis Nesia. De Ez clar Sophit ele Ende. あなたは夜明け色の詠使い。セラの真言の願いを歌え。 = C hypn phenoria, Eec qhaon nes ei getie, nepies paf lef bis cley kis ei roos 眠れよ子らよ あなたたちの翼はまだ若く この地の安らぎの枝はまだ遠い = C hypn phenoria, Eec wat nes ei getie bis kills cley kis et mihas 眠れよ子らよ あなたたちの足はまだ弱く この地の凍れる大地はまだ痛い
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「よし!何とか無事だったようだな」 バレットが周りを見回して安心する。 「ん~と…ここは四番街プレートだな。伍番魔光炉まではまだ遠いな… ビッグス、ウェッジ、ジェシーの三人は先行して準備をしてるはずだ!俺たちも行くぞ!」 薄暗いトンネルの中を北上する。緊迫した雰囲気だ。 無言のまま突き進んでゆく。しばらくするとセンサーらしき光の帯が視界に入ってきた。 「これは…警戒センサーだな。これ以上先には進めないようだ」 クラウドがどうしようかと考え込んでいると、ティファがふと横にある小さなダクトを見つけた。 「ダクトがあるわ。ここからなら何とか行けるんじゃないかしら?」 「こんなせまっちぃ所に入るのか…チッ仕方ねぇな」 一同は嫌々ながらダクトへと足を踏み入れた。 「ほんとプレート下部っていうのはややこしい迷路のようね」 ティファが愚痴をたれる。彼女はまだあまりこのような場所は慣れていないのだろう。 「仕方ないさ、そのうち慣れてくる…。最も慣れたくなんてないんだがな」 構造は壱番魔光炉内部のそれと似ている。スクラップ工場のような場所を進んでゆく。 「遅かったじゃない、心配したわ」 「三人とも無事だったようだな」 「なんとか大丈夫だったみたいすね!」 ジェシー達と合流したクラウド一行。 「さて、この先が伍番魔光炉よ。この前みたいにドジは踏めないわ 私達はまた脱出経路の確保をしておくから、三人とも気をつけてね」 「おう!失敗は許されねぇ…!クラウド!ティファ!いくぞ!」 細長い通風口の内部を滑り降りてゆく。辿り着いた先は伍番魔光炉。 「よし、急いで済ませよう。爆弾は俺が取り付ける」 率先してクラウドが爆弾を取り付けようとしたその時だった…。 FF7 14
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少し間を置いてバレットが中へ入ってきた。 「おかえり!父ちゃん!!」 マリンは大はしゃぎだ。すぐさまバレットへと飛びついた。 「よしさっそく会議はじめっぞ!地下の部屋に移動だ!」 「おいクラウド、壱番魔光炉にはソルジャーってのはいたのか?」 「いや、いなかった。そもそも本物のソルジャーがいたのなら今頃アンタ達はここにはいない」 「な、何だと…!元ソルジャーだったからって偉そうに言うんじゃねぇ!」 クラウドの発言にムッときたのかバレットが怒鳴り散らした。 「…事実を言ったまでだ」 あくまで冷静なクラウド。やれやれといった表情でバレットを見つめる。 「確かにオマエは強い、オレだってこの目で見たんだ。それはわかってるつもりだ だけどよ!今はオレ達アバランチに雇われている身だ!神羅の肩をもつんじゃねえ!!」 「神羅の肩を持つ!ふざけないでくれ!本当の事を言っただけだ!……報酬の話がしたい。上で待っている」 普段、感情をあまり表に出さないクラウドが怒りを露にし、上へ引き返そうとした。 「待ってクラウド!バレットだって悪気があって言ったわけじゃ…!」 「フン!そんな奴ほっとけよティファ!未練タラタラでどうしようもねぇようだからな!」 「……ほーんととっつきにくい性格なんだから」 横で黙々とやりとりを聞いていたジェシーが漏らす。 ティファは上へ戻ってしまったクラウドを急いで追いかける。 「クラウド…お願い。私達に力を貸して」 「ティファ、悪いけど…」 クラウドが言い終わる前にティファが続ける。 「私達の星が病んでるの。このままじゃ大変な事になっちゃう… 誰かがなんとかしなくちゃならない。ううん、私達が何とかしなきゃいけないのよ」 「それはバレット達が何とかするだろう。俺には…関係ないことだ」 ティファの目が少し潤んだ。途端に呆れ返ったように喋りだす。 「幼馴染の私の言うことも聞いてくれないんだ。約束一つ守れないんだね」 「…約束?」 「やっぱり覚えてないんだ。ほら、あれは7年前……思い出して」 FF7 9
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「…うっ!」 突如頭を抱え込むクラウド。意識が朦朧とする。 『パパ…!セフィロスね!全部セフィロスがやったのね!セフィロス…ソルジャー…魔光炉… 神羅…全部!全部大キライ!!』 ティファらしき人物が魔光炉と思われる場所で叫んでいる。目の前には彼女の父親らしき人物が横たわっている。 (こ、これは…ティファ?とティファの親父さん…?うぐっ何なんだ…) 「クラウドどうしたの?」 「うっ…ティファ……」 哀しそうな目でクラウドはティファを見つめた。 「いや、何でもない…すまなかった。急ごう」 爆弾を取り付け急いで脱出経路へ向かう三人。 しかしもうちょっとで地上に出られるという所で神羅兵に取り囲まれてしまった。 「神羅兵!?なぜこんなとこに待ち伏せてやがる!」 「……罠だな」 しばしの沈黙の後クラウドが呟いた。 奥から一人の人物がゆっくりと歩いてきた。 「「「プレジデント神羅!」」」 「久しぶりだな、プレジデント…」 「ああ、君がアバランチに参加してるという元ソルジャーか。ええと名前は…」 「クラウドだ。覚えておけ」 自分の名前を覚えていなかったためか、少し苛立った口調で吐きかけるクラウド。 「もうすぐここも爆発で粉々になるぜ!さまぁみあがれ!」 二人の会話を遮る様にバレットが意気揚々に叫ぶ。 コホンと一つ咳払いをしてからプレジデントが周りを見渡した。 「悪いが、君達の相手をしてる暇はないのでね。キミ達にはコイツの実験台になってもらおう」 プレジデントがパチっと指を鳴らした直後であった…。 FF7 15
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~本日も御乗車ありがとうございます~4番街ステーション到着予定時刻は11時45分~ 「さて、今回はどうするんだ?」 いつも以上に落ち着いているクラウドがバレットに問う。 「相変わらずの野郎だな!そんじゃ説明するぜ。ジェシーから聞いただろうが 上のプレートとの境界には検問がある。列車ごとにIDスキャンするシステムだ」 「神羅自慢のね…だから今までのニセIDはもう使えないの」 ジェシーが説明する。 「あと3分ってところね。3分経ったら列車から飛び降りるわよ」 恐々にこくりと一同が頷く。やはり列車から飛び降りるというのは抵抗があるのだろう。 「……よし!そろそろ3分だ!飛び降りるぞ!」 バレットの一喝でビッグス、ウェッジ、ジェシーが次々に飛び降りてゆく。 そんな中、ティファが足を震えさせていた。 「怖いね……」 「今更どうしたんだ?だいたい危険とわかっててどうして来たんだ?」 半ば呆れ返った口調でティファを問い詰める。 「だって…」 「おい!時間がないぞ!早くしてくれ!!」 バレットが急かすように怒鳴りたてる。 「うん。決意ついた!私飛ぶから!よーく見ててね!」 バレットの一喝で決心がついたのか、ティファが勢いよく列車から飛び降りた。 クラウドは安堵の表情を浮かべてバレットに一声かける。 「先に行くが、構わないな?」 「ああ!オレは最後まで残る!それがリーダーだ!心配すんな!」 「いった~い…」 「大丈夫か?」 強く尻餅をついてしまったティファにクラウドが声をかける。 「大丈夫!これくらいなんともないわ!」 (何ともないわけないだろう…ジェシーといいティファといい、強がりだな…) FF7 13
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